これからが成長期
これからが成長期
暦の上では啓蟄(けいちつ)を迎え、暖かい日が多くなってきましたが、北の海にはまだ流氷が浮かんでいます。
今日は、そんな寒い海に育つコンブについてご紹介します。
コンブは海に生息する藻類です。深さが5~7mくらいの海中で、光合成を行って成長し、胞子によって繁殖します。
中には長さが10m以上になるものもあるそうです。
春先から急速に成長し、夏に採取されますが、低温の海を好むため、産地は北海道と東北の一部(青森、岩手、宮城)に限定されます。
このコンブは今や和食に欠かせない食材です。
そして、単にダシをとるだけではなく、各地で様々に調理されて食べられています。
例えば、北陸ではおぼろやとろろとして削り、関西では佃煮、九州や沖縄では肉や野菜と炒めたり煮込んだりします。
またコンブは、お正月の飾りや結納品など、縁起物としても昔から重宝されています。
ちなみに、まもなく行われる大相撲の本場所前日には、「土俵際」といわれる地鎮祭が行われます。
このとき、土俵の中央にあけた穴に、塩やかち栗など、他の縁起物といっしょにコンブを埋め、神酒をかけて場所中の安全等を祈願するそうです。
和食に欠かせないだけではなく、日本文化にも深く根付いているコンブです。