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巨大開発は何をもたらすのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

巨大開発は何をもたらすのだろうか?

 

 

 

 

 

 

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印鑰 智哉さんからRT

 

 

 海外のこと、地球の裏のことにはなかなか人びとの関心が及ばない。

でもそれが巧妙に使われてしまうこともある。明治以降、日本は工業化、軍事拡大に突き進んだ。

 その反面、農村は荒廃。なぜそれが可能だったか、戦前、日本は国内で生産される4倍の大豆を中国東北部(「満洲」)と朝鮮半島から持ってきていた。

戦後はその政策が変わったかというと、大きな変化はなかった。依存先が米国に変わっただけだった。
 

大豆に加え、小麦を圧倒的に米国に依存することになる。
 

そして、その調達地をさらにブラジルに広げた。
 

  軍事独裁下のブラジルで始まった巨大農業開発は「満洲国」の歴史を思い起こさせる。

奇跡の開発と援助関係者が自画自賛する開発のあり方に対して、今、それを犯罪として国際民衆法廷が開かれている(1)。

先住民族をはじめとする伝統的住民が生活を破壊され、ブラジルの生態系はきしみ始め、アマゾンはサバンナ化しつつある。

 このような巨大開発によって果たして日本はよくなっただろうか? よくなるどころか、限界集落が続出している現実を考えれば、その農業政策の根本的な歪みはひどくなるばかりだろう。

 そのブラジルの「成功」をさらに広げるとしてモザンビークで巨大な農業開発をJICAは計画を立てた。そのことにいち早く動いたのが日本国際ボランティアセンター(JVC)だった。その活躍もあって、モザンビークでの計画は止まった。

 これは海外支援とかいう言葉を超えたものがある。

結局、海外での人権や環境を無視した農業開発と国内での農村切り捨ては1つのものであり、実際に日本の歴史の中で何度も繰り返されてきた。同じコインの裏表と言っていい。

日本の農村を維持できない日本の農政は海外で戦前は満洲、朝鮮半島などの悲劇、そして、戦後も海外で悲劇を繰り返し生んできた。

 そして、今、国内の農村が崩壊寸前の危機に曝されている。

日本の農・食の問題をそのコインの両側から変えなければ本当の意味では変わらない。
 

 その意味で、このような国外の世界との交流を発展させることは支援というよりなにより日本のためなのだ。こうした活動を続けるためのJVCのクラウドファンディング、ぜひご注目を!

未来を決める力をすべての人に!JVC futurePJ2021

(1) Tribunal Permanente dos Povos em Defesa dos Territórios do Cerrado

 

 

 

 

 

 

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