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青果卸の合併に想う

青果卸の合併に想う

 

 

市場

 

来月、名古屋市中央卸売市場では卸が合併する。

青果の卸売会社の経営基盤は極めて脆弱である。それは利益率は売上の1%も確保できていないからだ。しかも売上ピークからすると、2兆円近くがシュリンクしているのだ。

市場流通一辺倒から、市場外流通が年々拡大してきている。

食料難時代には農協に出荷さえすれば、市場流通で販売が可能であった。

つまり旺盛な需要があったために、大きな市場さえ整備すれば「卸売市場制度」が機能したのである。

しかし、いまや少子・高齢化時代で旺盛な需要はなくなった。パラダイムシフトが起こっているのです。

アメリカでも有名な高級デパートや世界に冠たるスーパーマーケットも大量の店舗を閉店中だ。アメリカ小売業をお手本としてきた日本のGMSも青息吐息で閉店に大わらわだ。

ということは、これまで大型物流通を支えてきた農協の大型共販は機能しないということである。

一方そうしたなかで、ツイッターをみていても個人の生産者の活動はとても活発だ。こうして生産者が意識改革をすると販売環境は一変する。

ともあれ1%の利益も確保できない市場に有能な人材が集まるはずがない。市場の合併はたんに足し算だけではなく機能性を充実させなくては意味がない。

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