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国際的な穀物等の需給の見通し(2015/16年度)

農林水産省

 

穀物全体の生産量は、前年度より減少。消費量を上回り、期末在庫率は上昇する見込み。穀物全体の期末在庫率(22.9%)は前年度(22.8%)を上回る見込み。
(1)生産量:24.76億トン(前年度比-1.0%)
(2)消費量:24.69億トン(前年度比+0.6%)
(3)期末在庫率:22.9%(前年度差+0.1ポイント)

【品目別の需給見通し】

生産量は、インド、カナダで減少するものの、中国、豪州等で増加することから、世界全体では史上最高となった前年度を更に上回る見込み。生産量は消費量を上回り、期末在庫率は上昇する見込み。
(1)生産量:733百万トン(前年度比+1.1%)
(2)消費量:717百万トン(前年度比+1.5%)
(3)期末在庫率:31.7%(前年度差+1.7ポイント)
・米国の生産量は、冬小麦は減少するものの、春小麦及びデュラム小麦が増加することから前年度を上回る。期末在庫率も上昇。
・EUの生産量は、収穫面積は減少するものの単収が上昇することから史上最高の前
年度を更に上回る。期末在庫率も上昇。
・中国の生産量は、収穫面積の増加及び単収の上昇から、前年度を上回り、史上最高。
期末在庫率も上昇。

<とうもろこし>
生産量は、中国で増加するものの、EU、米国、ウクライナ、ブラジル等で減少することから、世界全体では前年度を下回る見込み。生産量は消費量を上回り、期末在庫率も上昇する見込み。
(1)生産量:975百万トン(前年度比-3.4%)
(2)消費量:971百万トン(前年度比-0.4%)
(3)期末在庫率:21.8%(前年度差+0.5ポイント)
・米国の生産量は、収穫面積の減少及び6月からの記録的な多雨による単収の低下から、前年度を下回る。期末在庫率は上昇。
・中国の生産量は、収穫面積の増加及び単収の上昇から、前年度を上回り、史上最高。期末在庫率も上昇。
・ブラジルの生産量は、とうもろこしから栽培コストの低い大豆に転換されることから収穫面積が減少し、前年度を下回る。期末在庫率も低下。

<米>
生産量は、中国等で増加するものの、タイ、インド等で減少することから、世界全体では前年度を下回る見込み。生産量は消費量を下回り、期末在庫率も低下する見込み。
(1)生産量:474百万トン(前年度比-1.0%)
(2)消費量:486百万トン(前年度比+0.8%)
(3)期末在庫率:18.7%(前年度差-2.8ポイント)
・中国の生産量は、収穫面積の増加及び単収の上昇から、前年度を上回る。消費量の伸びが生産量の伸びを上回ることから期末在庫率は低下。
・インドの生産量は、収穫面積が増加するものの単収が低下し、前年度を下回る。期末在庫率も低下。
・タイの生産量は、エルニーニョ現象に伴う乾燥から前年度を下回る。期末在庫率も低下。

<大豆>
生産量は、アルゼンチン、中国等で減少するものの、ブラジル、米国等で増加することから、世界全体では前年度を上回り、史上最高の見込み。生産量は消費量を上回り、期末在庫率は上昇する見込み。
(1)生産量:321百万トン(前年度比+0.7%)
(2)消費量:312百万トン(前年度比+4.4%)
(3)期末在庫率:26.5%(前年度差+0.6ポイント)
・米国の生産量は、収穫面積は減少するものの単収が上昇することから史上最高の前年度を更に上回る。期末在庫率も上昇。
・ブラジルの生産量は、とうもろこし価格の低迷により大豆に転換されることから、収穫面積が増加し史上最高。期末在庫率は低下。
・中国では、生産量が減少し、消費量が増加することから、輸入量が増加し、世界全体の貿易量の64%を占める。期末在庫率は低下。

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